黒猫陛下の書斎

「試筆」とは、試し書きのことではない。

2014-01-01から1年間の記事一覧

男臭いアイテム、白金懐炉(ハクキンカイロ)が面白い

11月の電気代は800円台だったが、12月は暖房をつけているせいで、その何倍かになると思われる。今年の冬は厳しい。 先日、新しい暖房器具を買った。「ハクキンカイロ」とも呼ばれる、オイルを入れて使う懐炉(カイロ)である。こんにち、懐炉といえば鉄粉が…

前から欲しかったウイスキーボトルを購入

2年ほど前からウイスキーをやり始めた。酒といえば酎ハイと梅酒とビールしか飲めなかったのだが、ウイスキーの良さもわかるようになるとずいぶん楽しい。大学時代にウイスキーで吐いてからしばらくの間その匂いがダメになっていて、何年か経ってようやくリ…

黒猫流選書術・読書記録術

成功した読書家がよく言うように、本は低い投資で高い報酬が得られる。これは本当にその通りとしか言いようがない。屈指の専門家が人生をかけて研究した成果や、独創性のある天才が才能をフル活用して書いた物語を、俺だけのために、いつでも、どこでも、何…

Vコーン最強伝説

万年筆にハマるまでずっと、ボールペンを使っていた。ボールペンには油性と水性があるが、俺は昔から水性派である。中でもゲルインクが好きで、市場にあるゲルインクは全て調査済み。ゲルインクは筆圧の低い人にうってつけで、紙の上を滑らせるだけでだくだ…

2015年の手帳をたった1分で選んだ話

一瞬、記事のタイトルを「ほぼ日手帳を買いました」にしようか迷ったが、結局違うのに変えた。というのも、「ほぼ日手帳を買いました」ではややインパクトに欠けるし、何よりほぼ日手帳は買っていないからだ。俺が買ったのは、むしろほぼ日の対極にあるよう…

買い物オブザイヤー2014

去年、初めて書いた“買い物オブザイヤー”の記事。あまたのブロガーが年末に書くテーマだが、買い物で今年を振り返るという視点はなかなか良い。今後、このブログでも定番にしようと思っている。 残念なことに、去年選ばれたAKGのヘッドホンは、ある事情があ…

カスタム74とスーベレーンM400のペンクリニック

今日、ナガサワの本店で行われたペンクリニックに行ってきた。ドクターは元セーラーの川口さん。1人2本までということで、74とM400を調整してもらった。ペンクリに来たのは5月以来なので、約4ヶ月ぶりとなる。個人的にペンクリ開催情報を収集して随時更新し…

MacBookで日記つけだしたらポメラ使わなくなった話

最近、日記のつけ方に大きな変化が起きた。過去のエントリーで書いたように、2010年の4月に1台目のポメラ(DM20)を買って以来、日記は毎日ポメラでつけていたのだが、ほんの数週間前から、MacBookでつけるようになった。 ポメラで打つことに疲れた、と言っ…

お洒落なクリップボード「スナップパッド」が小さなブームに

ニューヨーク生まれの文具メーカー・ポスタルコが2011年に発売した「スナップパッド」というアイテムをご存じだろうか。これは一部の万年筆ユーザーの間で小さなブームになったことがあった。簡単にいえばお洒落なクリップボードなのだが、まさか自分がこれ…

ダイアミン(Diamine)の古典インクを購入

ナガサワで取り扱われるようになったダイアミンのレジストラーズインク(ブルーブラック)を買ってきた。ラミー、ペリカンに次いで、3つめの古典インクである。容量はわずか30mlで、税込み1782円。ご存じのようにラミーもペリカンも超お手頃価格のインクなの…

ナガサワに古典ブルーブラックの「黒船」来航?

ナガサワ文具センター茶屋町店のツイッター広報によると、ナガサワでダイアミンのインク101色が取り扱われるようになった。ダイアミンはイギリスのメーカーで、英語表記はDiamine。万年筆インクのメーカーとしてはペリカンやモンブランほど知名度はない。そ…

ナガサワの竹内開発室長、文具バーで神戸インク開発秘話を語る

2014年6月27日夜、ナガサワ文具センターの全面協力のもと、神戸のバーで開かれた期間限定の文具イベント。この文章はユーストリームでの中継を見聞きしながら、リアルタイムで書いたものである。イベント開始早々の目玉企画で、神戸インク物語の開発秘話が、…

ファミマのコピー機でカレンダー付き写真を印刷

先日、ファミリーマートにあるシャープのマルチコピー機を使って、スマホ内の写真を現像した。L判の現像代は1枚30円で、品質は写真屋で頼んだものと変わらない。カレンダーを無料でつけることができ(*1)、月ごとに好きな写真をカレンダーにしていくと楽し…

5分で読める古典インクのすすめ(その2)

“万年筆ブームが来ている”という実感は、だんだん強くなってきた。俺がはじめて万年筆を買った2011年(わずか3年前)と比べても、店舗の品揃えも、メディアでの取り上げられ方も明らかに違う。なぜ今頃になって、万年筆が注目を浴びるようになったのか。それ…

糊の代わりに使うべき3つのアイテムとは

大学時代から海外文通を続けていて、封筒をとじるという作業は日常的にある。はじめのうちは家にあったスティックタイプの糊で封筒をとじていたが、どうもそれでは満足がいかなくなってきた。糊は昔から気に食わないところがある。ムラがあるとすぐに剥がれ…

ペンクリニック日程情報の探し方

◆おことわり 本来、当ページではおよそ5年にわたりペンクリ日程を調査・掲載してきましたが、2019年末を以て更新は停止しました。 ただし、ブログ自体は低速ながら今後も続けていく予定です。 ペンクリニックの情報は、ドクターの所属組織や、開催店舗などに…

Evernoteに保存したノートを本にする方法

大学に入る直前からPCとポメラで日記を書いているが、その運用の仕方がまだ決まっていない。とりあえずEvernoteに入れていつでも検索できるようにはなっているが、どうしても紙に出力した「物」が手元にないと安心しない。Evernoteに保存するやり方はそれと…

Macの便利なアプリをもう一度見てみる

MacBookを使い始めてちょうど4ヶ月が経った。ここでもう一度便利ツールを整理しておきたい。最近使い始めたのもあってちょっと書きたかった。 まずAlfred。無料のランチャーアプリ。さんざんいろんなブログで紹介されまくっているのでここで改めて紹介するの…

10年前に教えて欲しかったものランキングベスト3

10年前に教えて欲しかったものランキングベスト3。 3位:イアン結び 靴紐が解けてる人を見るとイアン・ノットを教えたくて仕方なくなる病 — オツヒト (@_otuhito) 2014, 3月 29 知ってる人は知ってるんだろうけど、俺はツイッターで乙くん(@_otuhito)が言…

ミイラは生き返る

俺にとって数少ない舶来の万年筆であり初めての金ペンでもあるスーベレーンは、もうかなり長い間隠居生活を送っていた。プロギアを買ってから出番が少なくなっていくスーベレーン。カスタム74を使い始めてからはとうとうインクが抜かれ、ミイラ状態だった。 …

かけてないほうが違和感あるぐらいかけ続けろ、それがサングラスの極意だ

子供の頃からサングラスが好きで、よく母の車に常備してあるのを拝借してちびっ子ギャングになっていた。父も1〜2本は持っていて、遠出するときはDEENの流れる8人乗りをぶっとばす(唯一の)かっこいい横顔があった。原風景ともいうべき記憶である。 18のと…

パイロット万年筆用コンバーター「CON-70」はいい、とてもいい

カスタム74を使い始めて、2ヶ月とちょっとが経った。2月中旬に手に入れたばかりの新品だが、すっかり日常の道具としてこなれている。1本挿しペンケースも鞄の中で擦れて光沢が出てきた。仕事でもプライベートでもほとんど74しか使っていないので、早いときは…

万年筆の意外な使い方

新聞を読むときに、紙がずれたりばらけたりしてイライラした経験はないだろうか。床に広げて読むなら問題はないが、机の上などで順次ページを後ろに折りながら読んでいると、いつの間にか上下にずれてしまったり、きちんと真ん中で折れなかったりする。それ…

梅田で買ったすごい靴べら

2週間ぐらい前、梅田でこんな物を買った。見ての通り、キーホルダーである。阪急百貨店で6日間だけ開かれた「文具の博覧会2014」に、趣味の合う友人とぶらり立ち寄った日のこと。盛況するカキモリノートやインク工房、パイロットのハイテックCアーティストの…

見た目だけで選んだら3本挿しペンケースの中身はどうなるか

カスタム74を使い始めてから特にこれといった不満もなく、「いま欲しい万年筆は?」と聞かれたら「ない」と答える。それくらい、この万年筆のことは高く評価している。 しかし、万年筆の世界は深い。購入するかどうかは別の問題として、いろいろ目移りしない…

「最後の万年筆」カスタム74を手にして思うこと

先日、今年の誕生日プレゼントにと、万年筆をもらった。人から万年筆を贈られたのは初めてだ。もらったのは、パイロットが1992年に発売して以来のド定番、カスタム74。俺はブログでもツイッターでも、このカスタム74が最後の万年筆になると宣言してきた。ま…

MacBook×iPhoneで読書管理が捗る!

いつからかiPhoneにリマインダーというアプリが標準搭載されるようになった。一言でいえばTo Do管理のためのアプリだが、俺にとってTo Do管理やスケジュール管理は、デジタルでやるといちいち機器を操作するのが面倒くさいし、分単位での時間の登録が求めら…

Chromeの拡張機能ベスト15

PCのブラウザーは、ここ数年、ChromeとFirefoxしか使っていない。IEは論外として、オペラやスレイプニルなども使ったことがあるが、どうも慣れなかった。IEがまだタブブラウザーでなかった頃にFirefoxを使い始めて以来、それしか使ったことがなかったのだが…

ミュシャ展鑑賞記

美術館で作品を見るときの作法は人それぞれで、最初から最後まで舐めるように見ていく人もいれば、ちゃんと見ているのか不思議に思うほど見飛ばしていく人もいる。俺は前者で、美術館に行くときは必ずメモを持って行くことにしている。作品の解説の一部を書…